



「糸島国際芸術祭―糸島芸農2020―」は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、開催を延期することといたしました。楽しみにしていて下さった方、来場を予定して下さっていた方には残念なお知らせとなり、申し訳ありません。みなさまの安全と感染防止が重要との判断から決定いたしました。
延期後の開催日程については、現在未定ですが、1年程度の猶予を検討しております。状況を注視し、慎重に判断しながら準備を再開していく予定です。
『「糸島国際芸術祭―糸島芸農2021―」開催のお知らせ』として、みなさまに発表が出来る日まで、変わらぬ努力を続けて参ります。
今年度のテーマを「身体尺度(ヒューマンスケール)」と決めた当初、まさか、これほどまでに、このテーマについて考える日々が訪れようとは思いも寄りませんでした。今では毎日全世界の人々が、物理的にも、また、これからの生き方に想いを巡らせる上でも「身体尺度(ヒューマンスケール)」に向き合わざるをえない状況となっています。今後も、日々めまぐるしく変化が続いていくなかで、私たちは引き続き「身体尺度(ヒューマンスケール)」について、真剣に思考し続けていく決意です。
芸術祭というかたちをとらずとも、スタッフブログの定期的な更新やインターネット上で閲覧出来るイベント、アーティストやアート作品の紹介など、何かしらの行動が出来るのではないかと思案しておりますので、変わらぬ関心をお寄せいただけますようお願いいたします。
糸島芸農実行委員会一同
糸島国際芸術祭2020―糸島芸農―参加アーティストたちが、続々と下見で松末地区や稲荷山を訪ねています。まずはみんなぶらぶらと周辺を散策するところから。そして、自分の作品へのイメージ構想を練り始めている様子・・・。海外に居て、事前下見が叶わない人にはリクエストに応じて実行委員が場所の写真を撮ったり、ヒアリングを行ったりしています。
先日は、初参加となる車椅子ユニット「ウィールズ(里村歩・廣田渓)」のおふたりが介助者さんたちと共に下見に訪れました。場所とパフォーマンスのアイデア出しに加えて、車椅子での動作確認も入念に。この「よいしょ!」という感じの写真は、アユキチ君が米蔵から出てきているところ(そして、それを見守るケイ君)です。「ウィールズ」のふたりは、自身の障がいを武器に、俳優・パフォーマーとして活動しています。「
糸島芸農では、“筋肉に力が入りすぎる言語障がいのあるアユキチと、
ふたりが出演した演劇公演についての報告記事がこちらから読めます。
鮮やかに目をひく色彩でポスターとフライヤーが完成しました。これから糸島を中心に、全国へお届けします。2020年のテーマ「身体尺度(ヒューマンスケール)」を体現してくれている可愛らしい“身体尺度ちゃん”達にもご注目ください。
全体のデザインは遊覧船グラフィックさんです。とても素敵なデザインをありがとうございます!
>>遊覧船グラフィック
http://yuransen.net/main/
糸島市の広報誌が2月号で糸島美術の源流を辿ると題して、糸島出身の日本画の巨匠「松永冠山(まつながかんざん)」を特集しています。たいへん読み応えのある素晴らしい記事ですので、みなさまにご紹介いたします。ぜひご覧になってみて下さい(冠山は一時、目が見えなくなった時期があったが、妻の百度参りの満願達成の日に再び目が見えることになった。という話を新たに知りました。えー!とたまげました。誰かと支え合って生きることの素晴らしさを感じさせてくれます)。
また、2011年に所有者の方に松永冠山の作品をお借りして、Studio Kuraで「つかのまの博物館「旧唐津街道と松末の松並木展」」を開催した時の様子を記録した記事も紹介します。旧唐津街道沿いにあった松末の松並木に関する記憶を記録し展示するというもので、松末地区のおばあちゃんたちから聞き取り調査をしたり、冠山が描いた同じ場所で絵を描くワークショップも開催しました。美術で時を繋ぐような試み、またやってみたいです。
*唐津街道歴史研究所がまとめたブログ
つかの間の博物館
*PDFで読むことが出来ます。
糸島市広報誌
*実際に、松永冠山の日本画が鑑賞出来ます。
松永冠山展@伊都郷土美術館
2020年2月4日〜3月8日 入場無料
詳しくはこちらをご覧ください
糸島芸農に於いてメイン会場となる松末権九郎稲荷神社で、初冬の行事「鞴祭り(ふいごまつり)」が執り行われました。また、その翌週にはいくつか点在する稲荷各社の注連縄を取り替えるため、新しい注連縄を作って奉納する神事がありました。
現在、Studio Kuraのレジデンスプログラムで滞在中の外国人アーティストたちは、両方の取材を行い、写真作品やドキュメントフィルムの制作を進めています。何人かは実際に縄を編む体験もしました。見るは易し行うは難しで、難なく縄編みを進めていくお年寄りの手付きをみていると簡単に出来そうに思いますが、実際にしてみると思った通りの仕上がりにはならず・・・。それでも、なんとか完成させた注連縄。地元の人たちのものと合体させて、奉納する注連縄の一部に混じえてもらいました!貴重な体験をありがとうございます。
さて、地区の最長老のおじいさんは御年90歳目前。外国人アーティストからの「糸島の好きなところはどこですか?」という質問に、松末地区の魅力について語って下さいました。「自分は生まれてからずっと松末に暮らしている。松末には昔から残っている風習やいい行事がたくさんある。(今日の稲荷の神事のような)こういった集落のことが廃れていくのは心配だ。止めようという声が上がることもあるけれど、自分としては、いいことだと思うから止めないで続けていって欲しい。」このようにおっしゃっていました。
糸島芸農は、松末地区全体に広がって行う芸術祭です。芸術祭の時に地域の方たちが作品設置や、レジデンスの海外アーティストとの生活を受け入れてくださっていると感じるのは、こういう地域で行っている習わしを大切にする気持ちが自然と根付いている土地であるからと感じます。糸島芸農の実行委員は、集落の行事にも普段から加わって地域の人と活動を共にしています。長く守ってきた先人達の意志を継いで、これからも温故知新の精神で集落の行事も大切にしていきたいものです。
11月29日、二丈松末地区にある松末天満宮では『神待ち(かんまち)』が行われました。これは、神無月(旧暦10月)の行事で、出雲に出かけられていた神様が地元へ戻って来られる時期に併せて、その目印に火を焚く神事です。
数日前から地区の人たちで、この日に焚くための「たきもん」を集めます。普通の焚き火のイメージとはまったく違う大迫力の大きな炎が上がる為、たきもんも大きな木の枝などが集められ、うず高く積まれていきます。ひとたび火がつけば、木が爆ぜる音が鳴り響き、火花もバチバチと飛び散り、夜空にとても美しく炎が燃え上がります。夕方から深夜まで燃やし続ける為、交代で番をしますが、火が落ち着いてくると焼き芋をしたり焚き火を囲んで世間話をしたりと、ほのぼのとした雰囲気もみられる神事です。
今、日本でどれぐらいのところがこの神事を執り行っているのかは不明ですが、糸島ではまだいくつかの神社で行われているようです。しかしながら、行事について調べようと『神待ち』をWeb検索してみたところ、家出少女が泊めてくれる人を探すための掲示板ばかりが上位に表示され、大変驚きました。時代の変遷で言葉の使われ方がこんなにも違ってしまうことがあるのかと、事実にやりきれない気持ちになります。
もしかすると「神待ち」を検索をして、このブログを目にする少女もいるかもしれません。その子には「子どもシェルター」という言葉をぜひ検索して欲しいと思います。行き場なく人生の迷子になってしまっている子が、間違った場所へ辿り着きませんように。ここだよと、目印を掲げてくれている場所がちゃんとあります。安心して過ごせる居場所をみつけてくれることを心から願っています。
糸島芸農の乏しい財源を少しでも増やすべく、まったりとした取り組みを実施いたします。
〜11月23日(祝)勤労感謝の日に「芸農フリマ」開催決定!〜
糸島芸農スタッフIさんが集めた映画パンフレットや、Studio Kuraギャラリーよりアーティストの小作品など希少なコレクションを出品します。近所の農家さんからフレッシュな糸島産トマト、珍しい種類のかぼちゃなど野菜も届きます!
糸島芸農オリジナルグッズ「芸農ソーダ」「芸農ドリップコーヒー」はもちろんのこと、その他、新品〜古着の洋服いろいろ(メンズ、レディース共に)もお値打ちに揃いますヨ。スーツケースに、食器類、おもちゃ、ガラクタ的なものもあります・・・。掘り出し物があるかな・・・。
アジア飯を運んでくれる「ケータリング・ケータロ」さんのキッチンカーもやって来るので、お昼ご飯もバッチリ!似顔絵の「せいうち堂」さんも陣取って、賑やかにみなさんのお越しをお待ちしています。
当日は、Studio Kuraのレジデンスアーティストによる成果発表の展覧会も自由にご覧いただけますので、是非お立ち寄り下さ〜い!
芸農フリマ
2019年11月23日 11時〜15時
(15時〜展覧会オープニングツアーあり。参加無料)
場所 Studio Kura 周辺(黒い家にて)*駐車場あり
福岡県糸島市二丈松末586 Map
*糸島芸農で別会場となる「うみかえる」でも同日開催でマルシェが開催されています!こちらは、手作りのものがいろいろ楽しめるマルシェです。併せてお立ち寄り下さい。 *駐車場あり
https://www.facebook.com/events/819676861786920/
糸島芸農の舞台となる二丈地区の中学校でバザーがあるとのことで、糸島芸農実行委員会から芸農米を提供しました!可愛い三角おむすびのパッケージが目をひくデザインで、ひとつで二人分のご飯量になっています。お米は地元農家の百笑屋さんが丹精込めて作った一級品のミルキークイーンです。今年の新米は特にモチモチ感がすごく感じられて美味しいです!受け取りに来て下さったPTA会長さんから「このお米は前回もすぐ売れました」という言葉をいただき嬉しい限り…宣伝カードと共に、少量ですがお渡しさせていただきました。
二丈地区の稲刈りは終盤といった様子で、刈り終えた後の田んぼに藁の束がコロコロと転がっていて、牧歌的な景色が広がっています。糸島の秋冬名物「牡蠣小屋」も続々とオープンしています。秋晴れの気持ちいい日も続いているので、お出かけしてみて下さいね!