月: 2020年6月

  • プロジェクト紹介 「イなりかまら」(河合拓始)

    今年の「糸島芸農2020」での私の”イなりプロジェクト”は、「イなりかまら」というタイトルにしようと構想中でした。2021年に延期になりましたが、それに向けての準備としてのミニ・パフォーマンス「イなりかまら(予)#1」です。
    一緒にやってくれたのは、神山孝史さんとサネマツアキラさん。少人数で距離を取り、マスクを着用、扉も窓も開放で行いました。無告知・無観客。撮影と編集は大澤寅雄さんです。
    開催初日の予定だった5月23日土曜日、松末権九郎稲荷神社・拝殿にて。
    (河合拓始)
  • 作品紹介 「手をつなごう-We like to hold hands」(Studio Kura子ども絵画造形教室)

    Studio Kura Kids Art Class “We like to hold hands” from Torao Ohsawa on Vimeo.

    Studio Kura子ども絵画造形教室では、みんなの手や足を型どって思い思いに絵を描いたり、色を塗ったりした作品をインスタレーションとして展示しました。糸島芸農2020のテーマ「身体尺度」を子どもたちのアートで表現するものでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、意図せず意味も加わり、より心に響く展示となりました。

    普段、福岡と佐賀の教室へ元気に通っている子どもたちですが、絵画造形教室も休校となり、この作品を作るためのレッスンには全員が参加とはなりませんでした。それでも、何人かの子どもたちの作品が集まったので、規模は小さくなり、観客もないひっそりとした展示になりましたが、当初のオープニングにあたる5月23日に稲荷山会場に作品を設置をしました。このビデオはその模様を記録したものです。

    子どもたちの手の大きさのなかに広がる色や線のカラフルな小宇宙と、周囲の木々の緑や鳥の鳴き声がマッチし、別世界のような幻想的な風景が広がっています。手足を組み合わせて別のかたちにデザインしたり、見立てやかたちの変化の遊びも楽しく表現しました。近くでよく見ると、お願い事や目標が書いてあったりもします。

    光を浴びながら子どもたちが、元気いっぱいに手を振っているようにみえませんか。どこかでかくれんぼをしているような、笑い声までが聞こえてくるようです。お友だちとしっかり手をつないだり、エイエイオーをしたり、ピースサインをしたり。このひとつひとつの手の持ち主である子どもたちが、健やかに成長していることを心から喜ばしく感じます。

    今は、ようやく学校も始まりましたが、しばらくはいろいろと制限が続き、お友だちと仲良く近づいて話したり、ましてや素手で手をつないだりといったことは出来そうにありません。この不便さや悲しみにフォーカスしすぎないで、自分たちの身体尺度で楽しむことの大切さを失わないでいたいものです。

    本当に手がつなげるその日が、早く訪れますように。

  • 作品紹介「Real Talk Real Online」(大澤寅雄・牧園憲二)

    コロナ禍によって延期になった糸島芸農。そのテーマ「身体尺度 / ヒューマンスケール」が、これほど問われる状況があるだろうか。密閉、密集、密接、不要不急の外出を避け、会議や打ち合わせや飲み会までもがオンラインに集約されてしまっている中で、私たちの身体は一体どこにあるというのだろう。
    初めて糸電話を作ったのがいつだったか。糸と紙コップを伝わってくる向こう側の声と、紙コップを持つ指に伝わる僅かな振動を思い出す。糸と紙コップと指先を伝ってくるこそばゆい感触と、素朴な心の振動を、だだっぴろい空間で、味わいたいと思った。
    糸が緩んだり風が吹いたりすると相手の声は聞き取れない。聞き違いをしたり、想像で補ったり、誤解が生じたり。コミュニケーションなんてそんなもんだ。
    いい年をした大人が、田んぼのこっちと向こう側で、どうでもいい話を糸電話で話している、その頭上で、ヒバリたちがいい声で鳴いている、ただそれだけの映像。