アートインレジデンスでStudio Kuraに滞在中のBissan Rafe (米国 / パレスチナ)とBernhard Sitompul(インドネシア)にインタビューしてきました。
テキサスを拠点に画家、フィットネス インストラクターなどで活躍中のBissan Sitompul(米国 / パレスチナ)と、3Dモデラー/グラフィックデザイナーのBernhard Rafe(インドネシア)
ー 経歴もスタイルも異なる2人のトーク、まずはなぜレジデンス先に日本を選んだのでしょうか?
Bissan「私のアートワークのひとつにチルドレンブックがあるの。世界各国をまわって参加した子ども達に絵本を作ってもらってひとつの本にするワークショップよ。今までテキサス、イタリア、ポルトガル、パレスチナ、と巡って来たわ。そして最後の国を考えた時、アジアのどこかがいいな、と思って。アジアでも西部がいいと思ったから日本に決めたのよ」
ー Bernhardさんはシンガポールの3dsense Media Schoolの最優秀生徒として来蔵されてますね。(The 3dsense-Kura Artistic Residency Award受賞者)
糸島はいかがですか?
Bernhard「とても居心地がいいね。大好きな場所だよ」
Bissan「はじめはレジデンスハウスが怖かったわ。でも慣れると近くに海もあるし快適で素敵な家ね。家が生きているみたい」
※レジデンスハウスには立派な仏壇や神棚、庭にはお稲荷さんがあったりする、純然な日本家屋なのです。
ー Bissanさんは海がお好きだと聞きました。ヨガを浜辺でされているとか?
Bissan「そう!早朝ヨガをしているのよ。山梨や群馬にもいたけれど、ここは山だけじゃなく海もあってとても気にいっているの」
Bernhard「シンガポールも海はあるけど、ここのようにキレイじゃないからね」
ー Bissanさんはヨガインストラクターでもあるんですよね。都合が合えば参加してみたいです。
Bissan「4時に浜辺で朝食&ヨガなのよ(笑)」
ー 早朝4時ですか!
Bernhard「僕も起きられないんだ〜」
Bissan「ふふふ、そしてお昼ご飯を食べた後はシエスタするのよ」
ー ・・・機会があればということで。日本の食文化などはどうですか。
Bissan「そば、ナットウ、大好きよ。テキサスはステーキハウスだらけだもの。後、温泉!温泉大好き。山梨や群馬でも色々な温泉を試したの!そこのきららの湯にもいったわ。」
Bernhard「僕もスシ、サシミ、ラーメン、大好き」
ー 話は変わって、お二人がアートに目覚めたルーツを聞かせてください。
Bissan「私の叔父がドイツ人アーティストだったの。そして父は詩人、母はファッションデザイナー。私はメディカルリサーチに興味があって、ナチュラルなものが心や体に働きかけることで自然治癒力が高まるのよ。それと昔から絵を描く事も好きで、今はそれらの関心ごとを結びつけた活動をしているわ。」
ー テキサスにスタジオ(Nohra Studio)をお持ちだそうですね。
Bissan「ええ、そこでは様々な国から来たお母さんと子ども達がふれ合い、言葉を交わし、抱えている悩みを開放し合うの。私はそれぞれが持つストーリーに耳を傾けるのよ」
Bernhard「僕は高校でコンピューターグラフィックを専攻していたんだ。それからグラフィックデザインを学んで5年間そういった仕事をして後にシンガポールに渡ったんだ。影響を受けたものは(しばし考えて)映画とかかなぁ」
Bissan「日本のアニメだと”コナン“が大好きよ!テキサスでも放送されていたの」
ー へぇー、名探偵コナンじゃなくて、未来少年コナンですか?
Bissan「ハヤオ・ミヤザキのコナンよ。家族で見ていたの。ストーリーがアドベンチャーで楽しかったわ。世界中で見られているとても有名なアニメよ。」
ー 今度のエキシビジョンはどのようになりそうですか?
Bissan「展示はドローイングだけど、同時にチャイルドブックを作るワークショップも行うの。子どもだけじゃなく大人ももちろん自由に楽しく自分の世界を描いてもらいたいわ。世界中で同じように描かれた様々な人達、国や世代の違う人達の作品も見てもらって、インスピレーションを与える予定よ。
皆の作品がひとつの絵本になるワークショップだから、せひ参加して」
Bernhard「僕は彫刻を製作中なんだ」
Bissan「彼の作品は緻密ですごいから制作過程は見ない方がいいわ」
Bernhard「そうなんだ(照れた様子で)。侍をモチーフにしているよ」
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インタビュー中、山梨や群馬で地元の方と一緒に牧場で働いた話など話題が豊富で明るいBissanさん。もともと人の為に役に立ちたいという思いから、大学では医学を専攻されました。自身の活動を続ける中で感じてきた移民の問題や、様々な境遇にいる子ども達のことを熱く語る眼差しに、彼女ならではの社会に対する強い姿勢を感じました。
また、スタッフの奥さんが描いた動物のイラストを見て、「私、動物描けないの〜」という意外な一面も。しかしオオカミをモチーフにした見事な一枚を仕上げる力量は流石!!と感心しきりです。そんなBissanさんのワークショップが開催されます。
「Fairytales」ワークショップ
講師: Bissan Rafe (プロフィール)
場所: Studio Kura
対象: 子供~大人
日時: 2013年6月22日 14:00~16:00
参加費: 1,500円
電話: 092-325-1773 (松崎)
メール: info@studiokura.com
持ち物: なし (画用紙、絵の具などはStudio Kuraで用意しますので、手ぶらで大丈夫です!)
出来上がった絵本は後日、出版されて参加者の手元にも届く予定だそうです。素敵ですね〜。
Bernhardさんのポートフォリオを見せていただいたのですが、とても緻密に描かれていました。中には、授業の課題で10分以内に描かれたデッサンだったりとその画力に驚かされました。
完成が楽しみです。
その彫刻作品が披露されるイベントがあります。
滞在アーティストによるトークイベント
アーティスト: Bernhard Sitompul, Bissan Rafe
場所: Studio Kura
日時: 2013年6月16日 17:30~19:00
参加費: 無料
電話: 092-325-1773 (松崎)
メール: info@studiokura.comスターウォーズの大ファンでもあるBernhardさん、日本だとあんまり有名じゃないのはなんで?とつぶやいておりました。ガンダムがいるからかな〜と適当な返ししかできなかったので、どなたかこの機会に彼とスターウォーズについて語り合ってください。
聞き手:牧園、万野、とよだ
場所:Studio Kuraのレジデンスハウス