江上賢一郎トーク「アート/政治/コミュニティを切り離さずに考える」10月23日(土)17時~

イベント

近年、芸術と社会の領域が交差する領域でさまざまな表現、実践が生まれています。

「アートの社会的転回」や「コミュニティ的転回」といった言葉は、このようにアートが他の領域に拡張し交差していく傾向を指し示しています。同時に、社会やコミュニティへの接近がアートの持つ批評性を脱色するのではないか、もしくはアートがそれらを利用しているのではないか、またはアートそのものが政治イデオロギーとして取り込まれるのではないか、といった懐疑的な議論もあります。これは、これまで各領域が全く別々のものであるといった私たちの考え方が大きく影響しています。そこでまず、アートを一個人の才能が作りだす「作品」であるという考え方から少し距離を置いて、自身や社会のなかに眠っている想像力を見つけ出し、形にするための「技術」として捉え直してみたいと思います。「アート=技術」を通じて、コミュニティの隠れた歴史や感情を掬い取ること、社会の問題を視覚的・身体的に表現し伝達すること。このようにコミュニティや社会へ介入・接近することで逆説的にアートのユニークな役割が見えてくることがあります。トークでは、香港のコミュニティ・アートや社会運動の表現を通じて、アート、政治、社会の関係性を切り離さずに内側から結び直していく実践や方法について紹介する予定です。

江上賢一郎トーク「アート/政治/コミュニティを切り離さずに考える」
日時:2021年10月23日(土) 17:00〜18:00
会場松末権九郎稲荷
予約:不要

江上賢一郎 / Kenichiro EGAMI
アート・アクティビズム研究/写真家
1980年福岡県生まれ。早稲田大学、ロンドン大学ゴールドスミス校 文化人類学修士課程修了。留学中よりアートとアクティビズム、オルタナティブな自立空間のリサーチを開始。現在はドローイング・写真制作、アジア圏を中心としたオルタナティブスペースのリサーチとネットワーク作りを行っている。

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