Christopher Jones個展「for the silo」

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Studio Kuraで行われた、Christopher Jonesの個展「for the silo」に行ってきました。
いつもはスタッフ2〜3人で取材し、つたない英語力をつぎはぎして書いて来たレポートですが、今回はweb班の都合がつかず(涙)一番英語力の怪しいわたくし、とよだによる、はじめてのおつかい的レポートをお届け致します。

さて、今回のレジデンスアーティストのクリスさんはイギリス、ニューキャッスルを拠点に活動する作家で、地元ニューキャッスル大学で美術の講師もしています。

※詳しいプロフィールはこちらを参照 → http://studiokura.info/residence/christopher-jones/

今回、大学のリフレッシュ休暇的なものを利用して日本にやってこられたそうです。
これまでも世界各地で展覧会を開いてきたクリスさん。
今回の蔵での展示に関しては、事前に予想していた展示会場とあまりに違っていたため、作品のイメージをガラリと変えたのだそうです。

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一見、何が展示されているんだろう?と思うくらい小さなコラージュ作品。

そんな今までになくミニマムな世界が、蔵いっぱいにひろがっています。

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小さいのに存在感大!
蔵の写真やお米、芸農米のパッケージ?などなど、よくよく見ると蔵にまつわるものがモチーフとなっています。P1020728

P1020734のコピー

よ〜く見ないと見落としそうなあんなとこ、こんなとこ、四方八方、様々な場所にちりばめられたミニマムなコラージ作品に囲まれ、逆に観察されているような心境になってきます。
おりしも真夏の糸島、蔵の中にいても汗がしたたり落ちるような体感とあいまって、サスペンスフルな展覧会場。

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例えば、楕円のこのシェイプ、今回の象徴的な形ですが、なにをモチーフにしているかわかりますか?とクリスさん。
米粒?わらじ?と私。

 

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正解は蔵のドアノブ!とまさに先生が生徒に講義をするように作品解説が進みます。

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レジデンスで来てみたら、展示会場が100年前のコンティナーだった蔵ということで、発想を変えたんだ。
この暗く、伝統ある場所がモチーフになるようなものをイメージし直したんだよ。(とクリスさんが言ったような気がします)

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例えばこの小さな穴、これもイメージを膨らませる素材になったそうです。

 

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これはコンティナーそのものをイメージしているんだよ。
そいうった数々の、小さな小さなコラージュ作品には写真や(おそらくスタジオクラやレジデンスハウスで見つけた)何かの断片からできていて、小さいながらもディテールにこだわっている事が伝わってきます。
クリスさんのお話を聞きながら改めて作品を見てみると、まさにミステリーの謎が解けたような不思議な気分になりました。

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Studio kuraの個展では、こんな風に普段で合う事のないアーティストさん達と直接お話が出来るのが最大の魅力ではないでしょうか。

クリスさんの個展について → http://www.studiokura.com/blog/2013/07/17/3347/
最後にエアコンのないアトリエでは、扇風機の風にも気を使いながらの緻密な作業で、暑かったでしょう?と聞いたら、夜がね〜(蒸し暑い)と日本の夏と格闘しながら制作したこぼれ話も聞けました。

クリスさんのHPはこちら → http://www.staff.ncl.ac.uk/c.d.jones/

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